前回までのブログで、インプラントが出来ない原因として
1、手術上での理由
2、解剖学的な理由
3、全身的な理由
4、自己管理の問題
についてご紹介させて頂きましたので、今回は
5、喫煙
・ヘビースモーカーでタバコを止められない。
について解説させて頂きます。
喫煙は、全身の健康に多くの悪影響を与えるという事は皆さんご存知のことと思いますが、実はインプラント治療においても同様のことが言えます。
実際に、タバコを吸う人は、吸わない人に比べてインプラントの失敗率が高いという研究結果も出ており、喫煙者の失敗率は非喫煙者に比べて、約3.7倍高いと言われております。
また、下顎にインプラントを埋入する場合よりも上顎に埋入する場合の方が喫煙による失敗リスクが高い傾向が見られておりますので注意が必要です。
では、なぜタバコがインプラントにこれほどまでの悪影響を及ぼしているのでしょうか?
以下、その原因をご紹介していきます。
●インプラントが顎の骨と結合しない
タバコに含まれているニコチンは、歯肉の血流を悪くしますし、一酸化酸素は、インプラントを支える歯肉に酸素や栄養を運ぶのを妨げます。
そうなると、骨とインプラントが結合しにくくなってしまいます。
●インプラント歯周炎の感染リスクが高くなる
タバコは白血球の機能を低下させる作用があります。
その結果、細菌に対するインプラントを支える歯肉歯肉の免疫力が低下するため、細菌に感染しやすくなり、インプラント歯周炎を発症させてしまいます。
●手術の傷が治りにくい
タバコに含まれているニコチンは、歯肉の血行を悪くして傷の治りを悪くします。
そのため、手術の傷が治りにくく、化膿してしまう可能性もあります。
もし現在タバコを吸っていらっしゃる方でインプラント治療をご希望されている方、インプラント治療を行うのは、禁煙をすることが前提だと思ってください。
当院ではインプラント治療に関するさまざまなご質問を受け付けております。
ご不明、ご不安な事がある方は是非お気軽にご相談ください。