インプラント治療も、医療という側面上、100%失敗がないと言い切ることはできません。
いくつか考えられる失敗例をみてきましたが、引き続きインプラントが骨とくっついてくれない原因をみていきましょう。
骨とくっついてくれない原因のひとつとして患者さんが糖尿病をお持ちでったり、ヘビースモーカーであったりする場合に起こりうるケースです。
そのような方々に対して、適切な措置や対処を考えない医師側の人為的ミスが、失敗を生みます。
そもそも糖尿病やヘビースモーカーの方は、通例よりもインプラントの密着する確率が下がる傾向にあります。
その対処方法としてはHAインプラントを使う方法が考えられます。
糖尿病の方は、ヘモグロビンA1c(糖尿病のコントロールの指標。5.8以下が健常とされています。)の値が7を切るまで十分にコントロールすることが望ましく、場合によっては、手術をしないという勇気ある撤退も必要です。
あくまでもケースバイケースですが、どんな決断をするにせよ、歯科医の強い意志と確な判断が要求されます。
また約1%弱の確率ですが、糖尿病やヘビースモーカーでなくても、インプラントと骨がうまくくっつかないこともあります。
この場合、原因は不明ですが、再手術すればほとんどの場合、うまくくっついてくれます。