上下の歯を力いっぱい?み合わせると、一平方センチあたり20キログラムを超える力がかかります。リンゴをかじっただけで、これほどの力がかかります。歯はこうした強い圧力に耐えながら、日常的に噛むという行為を繰り返しています。
インプラントが入れ歯と違う大きな理由は、噛むときにかかる圧力をしっかり受け止め負担するので、残っている自分の歯に余計な負担をかけないということです。
このためには、当然インプラント体がしっかり骨に固定されてグラグラしないということが必要です。
下顎にインプラント体を埋入した場合は、臨床的にオッセオ・インテグレーションが獲得できるまで4ヶ月そのまま置いておきます。上顎は骨が薄くて柔らかいので、定着まで6ヶ月程時間がかかります。
その間は仮歯を装着し、インプラント体に負担をかけないようにします。一定の期間が経過し、骨にくっついたことが確認されてはじめて、上部の歯を取り付ける治療にはいります。
治療の最初は、歯を取り付ける土台となるアバットメントをインプラント体の上につけます。アバットメントは歯肉を貫通させる装置でその上に歯が装填されます。取り付けてから3週間程おいて歯肉のキズが治るのを待ち、治癒した後に、上部構造体(歯)の型を採り、技工操作で歯を作り、それをアバットメントに取り付けます。