インプラントについて知ろう②

総入れ歯の短所は、構造的な宿命として安定感を得ることが難しく、噛む力が極端に弱くなることです。健全な歯に比べ、咬合力が4分の1程度まで落ちてしまいます。
そのため、好きな物を自由に噛むことをあきらめている人が多いのが実情です。はずれやすいという点も、総入れ歯のデメリットの一つと言えるでしょう。

口の中というのは極めて敏感です。
口の中の異物感は、部分入れ歯よりかなり強くなります。特に上顎の奥の方には、軟口蓋といって、嘔吐反射を司る迷走神経と舌咽神経が交差している部分があるため、上顎に総入れ歯をはめると、刺激に敏感な人は吐き気を催すことがあります。
噛み合わせ(咬合)に満足を得るのが難しい場合も多く、痛みに悩まされる人も少なくありません。また、入れ歯の不具合から発音がしづらく、言葉が不明瞭になるケースもあります。

そして、部分入れ歯も総入れ歯のどちらも、問題となるのは、適切ではない入れ歯を長く装着していると、持続的な圧迫により、歯槽骨(顎の骨)が少しずつ吸収され、やせていくということです。最終的には頬がくぼんで老けて見えたり、やがて合わなくなって、新しい入れ歯に作り替えをしなければならないこともあります。