インプラントについて知ろう⑤

インプラント
かつては歯を失った場合、これまで述べてきた「部分入れ歯」「総入れ歯」「ブリッジ」といった治療法が主流でした。
最近では、第3の歯、最も天然歯に近い歯といわれる「インプラント」治療が注目を集めています。以前はインプラントというと、ハードルが高いイメージもあったようですが、現在では補綴治療の一つの方法として、インプラントを検討・選択する患者さんが増えています。

インプラントとは何か
医学用語で「しっかり埋入して植立する(埋植する)」というのがインプラント本来の意味で、人工臓器の移植(人工膝関節や人工股関節など)の際に用いられる言葉です。
歯科領域で人工臓器にもたとえられるのが、「歯科インプラント」です。歯科インプラントとは、何らかの原因で歯が失われた場合、歯槽骨にインプラント体(人工歯根)を埋め込み、その上にアバットメントと上部構造(人工歯冠。それらを連結する「フレーム」を含む場合もある)を取り付け、天然の歯と同じように機能させる治療法です。

まず、インプラントの仕組みを見ていきましょう。
インプラントは、上部構造、上部と下部をつなぐ役割を果たすアバットメント、そして歯槽骨に埋入され外からは見えないインプラント体から成り立っています。