状況に応じた、その他のインプラント治療法②

数年前まで、この抜歯即時インプラント治療は大変難しいとされてきましたが、最近では技術革新が図られ、採用している歯科医院も増えてきているようです。

多くの歯を一手に支える治療方法の代表選手がオールオンフォーとするならば、1本や数本といった部分的なインプラント治療の代表選手が抜歯即時インプラント治療で、多くの患者さんに胸を張っておすすめできる手術方法です。

従来は、抜歯後6ヶ月経たないとインプラント治療ができないと考えられてきました。今でもそのように認識している歯科医は多いです。抜歯後は一時的に骨が少なくなるため、骨の回復を待つために6ヶ月間待つべき、と考えられてきたからです。

しかし実際は、骨は回復しても骨の量そのものは減って回復するのです。以前と同じ量にまで回復することはありません。そのため抜歯と同時にインプラントを埋め込んだほうが、かえって骨の減少を防ぐことができるのです。

良い点ばかりをあげてきましたが、抜歯即時インプラント治療にはデメリットは無いのでしょうか。デメリットは特にありませんが、歯を抜いた後の骨の量が少なすぎる場合や、抜いた歯の周りの病巣が大きい場合は、インプラント治療ができないときもあります。その場合は、GBR法(骨を増やす処置)をしたり、骨が自然に回復するのを待つことになります。