「オールオンフォー」には、たくさんのメリットがあります①

オールオンフォーは、前歯の部分に4本のインプラントを埋め込む形を採用しています。
前歯の骨の部分は、通常、骨がしっかりある部分なので、ほとんどの人が安心して確実なインプラントができます。

オールオンフォー以外の方法によるインプラント治療では、奥歯の骨にもインプラントを埋め込む必要があります。ところが奥歯の部分の骨には神経が通っているため、そこにインプラントを埋め込む場合、骨量を増やすためのサイナスリフトや、神経移動術といった手術を別に行わなければならないケースもあります。

オールオンフォーでしたら、そういったプラスアルファの手術をする必要は全くありません。上顎洞や大きな神経を確実に避けて、インプラントを埋め込めるからです。
サイナスリフトや神経移動術を行わなくても良いため、手術の身体的負担が激減します。誰しも手術の回数は少なく、簡単に終わったほうが良いはずです。

手術をした当日に固定式の仮歯が入ります。そのため、通常のインプラント治療のように歯が入るまで数ヶ月待つ必要がありません。
もしサイナスリフトをすれば、治療期間は1年近くかかってしまいます。それに伴って費用もかかってきます。オールオンフォーは、治療回数も治療期間も、大幅な短縮がのぞめます。

4本のインプラントで12本の歯を支えられる秘密②

オールオンフォーは、特に斜めに埋め込むインプラントがポイントです。斜めに埋め込むことで、上顎洞を避けることはもちろん、骨質のよい有利なゾーンへと埋め込むことができるのです。

それに、斜めに埋め込めば距離を稼げますから、長いインプラントを埋め込むことができます。
例えば物理的に考えても、壁に斜めに打ち込んだ釘は垂直方向の引っ張りにとても強く、ビクともしませんよね。インプラントでも同じことが言えます。垂直方向に10本のインプラントを埋め込むよりも、垂直に2本、斜めに2本埋め込むオールオンフォーの方が、断然強度が増します。

オールオンフォーは下アゴに施すインプラントにも最適な方法です。下アゴには下顎管という神経や血管が走った管があります。インプラントを埋め込む際には、この下顎管を避けなければなりませんが、斜めに埋め込むことによって、避けることができるのです。

この斜めにインプラントを埋め込む発想が、まさしくコロンブスの卵なのです。
オールオンフォーはたった4本のインプラントで、12本の強い歯を作れますので、コストパフォーマンスの高さは、あらためて言うまでもありません。

4本のインプラントで12本の歯を支えられる秘密①

オールオンフォーとは、その名称が示す通り、たった4本のインプラントで全ての歯を作ってしまう方法です。画期的という他ありません。

上アゴの12本の歯を作る過程を説明しましょう。

オールオンフォー以前の方法ですと、12本の歯を作って支えるためには、10本のインプラントを埋め込む方法が一般的でした。
ところがオールオンフォーでは、上顎洞を避けながら、まん中部分に2本、その両サイドに斜め2本、計4本のインプラントを埋め込みます。
(上顎洞とは、上アゴの上の鼻の奥にある空洞部分。人は誰でも、ここに空洞があります)

「オールオンフォー」という最先端の画期的な治療法

インプラント治療の技術の進化は日進月歩です。患者さんにとって、よりよいものへとどんどん革新が図られています。

つまり、患者さんへの負担が少なくなり、治療にかかる時間が短縮され、それでいて高い機能と効果をもたらす方向へと邁進しています。実に可能性のある治療法だともいえます。
ひとくちにインプラント治療といっても、治療方法は1つではありません。インプラント治療にもいくつかの種類があるのです。患者さんの状況に応じて、最良のやり方を採用します。

中でも、非常に有効なインプラント治療方法が「オールオンフォー(ALL-ON-4)」と呼ばれるものです。この方法が今、総入れ歯に近い人にとって、最先端のインプラント治療といって間違いありません。患者さんへのメリットも多いのです。

オールオンフォーのすばらしさを、1人でも多くの患者さんに知ってもらいたいと思います。患者さんに必ずや福音をもたらすインプラント。
そんなふうに表現しても大袈裟ではありません。

高額ともいえる治療費用にみあった効果は得られるのか

入れ歯やブリッジと違って、インプラントは何でも噛めるようになります。この快感や感動は実際に入れてみないことには実感できないものなのですが、インプラント治療の最大の利点は、噛めるようになることなのです。
噛めるようになるメカニズムは単純で、インプラントが骨と完全にくっつくからです。くっつくといっても、生物学的にではなく、物理的にくっつくのです。例えて言うならば、コンクリート壁にネジを打ち込むようなものです。

インプラントにはネジ山があり、さらに素材表面自体もザラザラに加工してありますので、表面積が10倍に増えます。このザラザラになった表面を、ご自身の骨の細胞が成長し取り囲むのです。インプラントはチタンでできているため、アレルギー反応を起こすことがなく、骨の細胞がザラザラのチタンの表面を何の抵抗もなく完全に取り囲むわけです。
そうすると、インプラントは骨の中でガチガチに固定され、ビクとも動かなくなります。
ビクともしないインプラントに被せ物をかぶせるわけですから何でも噛めると自信をもって言えるのです。
ただ、実際には確率は非常に低いのですが、噛みにくいときもあります。それは単にかぶせ物(上部構造)の形が適切でなく、うまく噛み合ってくれない場合です。その場合は、かぶせ物を適切な形に直せばいいだけのことです。
インプラントを入れたとたん、なんでも美味しく味わって食べられるようになります。この感激もまた、一緒に味わっていただきたいものです。

信頼できる歯科医院ならば価格表を公開しているものです2

誘惑的なセールストークで、患者さんを集めるに腐心している歯科医院に限って、実際は薄利多売方式もいいところで、大幅な治療の質の低下に加え、難症例への対応の不備、さらには訴訟を多く抱えているなんてことがザラにあります。また、宣伝広告費もたくさん使っていたりもします。
ひどい歯科医院では、かぶせ物の質を落としてコストダウンを図っています。韓国製のコピーインプラントを大量に仕入れて、スウェーデン製といって治療を行っているところもあります。こうなるともはや、食品偽装に近い印象があります。
最もひどい医院では、低価格で患者さんを集め、集めた患者さんには、何かと医学的な理由を適当に付けて、高いインプラントすすめているところも実際にあります。
どうか安さだけに飛びつかないでください。
安物買いの銭失いという古くからの格言が、インプラント治療にも当てはまります。

インプラント治療は、それなりに費用のかかるものだという認識を持っておいたほうがいいでしょう。
ときには患者さんから、それだけの投資に見合う結果が本当に得られるのかと質問を受けることもあるでしょう。つまり、いざ治療を受けようという患者さんには、費用対効果についての疑問がしばしば浮かんでくるのです。

信頼できる歯科医院ならば価格表を公開しているものです1

信頼できる歯科医院を見分けるには、価格表を公開しているかどうかが目安になるでしょう。この材料を使えば1本あたりいくらで、この方法ならいくらと、あらかじめ決まっているならば、それを堂々と公開できるはずです。
したがって、余計な上乗せ請求される心配がありません。公開されていれば、他の医院と比べられるので適正価格がどうかもわかります。

公開できるということは、なにごともオープンにしている証拠です。信頼できる歯科医院かどうかの大きな判断材料だと思います。
「インプラント1本○万円から」という低価格をうたっている歯科医院は、その実現理由をだいたいこんなふうに言っているようです。
「大量仕入れしています」「宣伝広告費は圧縮しています」「経費削減」「利益幅の圧縮」、
本当でしょうか。そのようなキャッチコピーには、首を傾げざるを得ません。インプラント治療は非常に高度であり、また治療のオプションも多く、患者さんのメンタル面までフォローし、しかも定期健診を通じて一生のおつきあいをしなければいけないような治療です。どう考えてみても、そのような金額で、丁寧かつ精密かつ安全で、患者さんのことをきちんと考えたインプラント治療を行うことに無理があるのではないでしょうか。

インプラント治療を受ける前に必ず歯科医に確認しておきたいこと

とにかく治療に入る前に、必ず次の3点だけは歯科医に確認して、見積もりを出してもらってください。
1.埋め込むインプラントの数と材質について
2.かぶせ物(上部構造)の数と材質について
3.自分のアゴの骨が、インプラント治療をするに十分な状態であるかどうか(もしも不十分な場合、どのような対処方法を取ってくれるのか)

この3点の内容を事前につかんでおけば、他の歯科医院から正確なセカンド・オピニオンを得ることができます。セカンド・オピニオンとは、直訳すれば「第2の意見」となりますが、主治医以外の別の専門家の意見を聞いて参考にすることです。
もしも、これから治療を受けようとしている歯科医院が、ずいぶん安い費用であったり、逆に高すぎると思ったら、必ずセカンド・オピニオンを得るべきです。

そして歯科医院から提示された価格が、インプラント一式となっていたら、注意していただきたいと思います。
インプラント治療は、どんな方法で、どんな材質を使うかが決まれば、おのずと費用も決まってきます。ドンブリ勘定のように、費用を一式で提示するようでは、その金額が妥当であるかどうかもわかりません。ひょっとしたら水増し請求をされていることも考えられます。ですから費用については、歯科医院側のいいなりにならず、妥協もするべきではありません。

手術前後で患者が気をつけることはありますか?

インプラント治療で入院の必要はありません。日帰り手術で、術後に軽いデスクワークなどをすることも十分可能です。ただ、埋入本数が多い場合や骨の移植などを伴う場合は激しい運動や長時間の仕事などは避けて、静かに過ごすことをおすすめします。手術では出血を伴いますから、出血の妨げになるようなお風呂などは控えましょう。

術前には体調管理などを心がけてください。短時間で簡単にできる手術とはいえ、出血を伴いますし、感染の危険もあります。歯科医院ではもちろん滅菌対策を施していますが、ご本人の口腔内の衛生管理も重要です。

手術をスムーズに的確に進めるためには、まず事前に口腔内の衛生状態を整える必要があります。むし歯や歯周病などの治療をすませておきましょう。
アルコールやタバコは術後の治癒に悪影響を及ぼします。毎日お酒を飲まないこと、禁煙することも大切な条件です。特にタバコはニコチンに血管収縮作用があるため血流が阻害されますし、唾液の分泌も悪くなるので傷口の回復が遅れてしまいます。
インプラント治療を受けると決めたら、術前に禁煙して血液の状態を良くし、その後は一生禁煙するくらいの気持ちでいた方がいいでしょう。

通常は術後に仮歯を入れるので、その日のうちから食事はできます。ただし、手術した当日はなるべく軟らかいものを、反対側の歯でかむようにした方が感染のリスクも低くなります。患部に刺激を与えないように、熱いものや刺激物も避けてください。

しかし最近では、当日から硬いものもバリバリ噛めるインプラントが出てきました。専門用語では即時荷重(即時負荷)インプラントというもので、インプラント体を埋入して48時間以内に仮歯、または人工歯が入れられるという方法です。このインプラントが可能なケースは、あごの骨の量が多くしっかりしているなどいくつかの条件を満たす必要があります。

インプラントを埋め込む時間はどれくらいですか?

2回法の場合、一次手術で歯肉を切開して、あごの骨に土台のフィクスチャーを埋め込みます。インプラント1本を埋め込むのにかかる時間は10~20分程度です。1~3本の複数本のインプラントを入れる場合、埋入手術にかかる時間は目安として約1時間と考えてください。いずれにしても長時間に及ぶことはありません。治療が済んだあとは、軽い仕事や家事もできます。

手術の際には局部麻酔行いますから、痛みはほとんど感じません。手術に対する緊張や恐怖感があるという方には、静脈内鎮静法という無痛で受けられる麻酔法があります。これは点滴の要領で静脈に鎮静用の薬剤を注入しますから、うとうとと意識がぼんやりした状態で手術を受けられます。

治療が済むと眠りから覚めたような状態になり、痛みや不安感なども感じることなく、知らないうちに終わります。このような方法で患者さんの精神的な負担にも考慮しますから、緊張しやすい方や神経質な方でも楽に手術を受けることができます。
手術中は麻酔専門医がついて、血圧や脈拍、心電図、呼吸などをモニターで常時、管理しており、安全に受けられます。全身麻酔のように気管にチューブを入れることはありません。