・適切な症例の選択
適切な症例の選択については、全身的に健康で骨がしっかりしていたほうがいいに越したことはありません。
骨が柔らかい、骨粗鬆症である、歯周病で骨がほとんど吸収されているという条件の悪い患者さんでは、オッセオ・インテグレーションの獲得が難しくなります。
・サージカルテクニック(外科的技術力)
サージカルテクニックの観点では、外科医としての技術力が低く、埋入したときにグラグラしているようでは骨にくっつきません。また、インプラント体を埋入するにあたり事前にドリルで穴を空ける際のヒート(熱)による骨のダメージによっても、オッセオ・インテグレーションの獲得が難しくなります。当然上部の歯も取り付けられないことになります。
・インプラント体に加わる咬合
インプラント体に加わる咬合は、歯がくっついたあとの?み合わせの問題です。?み合わせる歯がない場合は問題ありませんが、噛んだときに加重がかかると、それをうまく分散することができず、インプラントに過剰な荷重がかかってしまいます。そうなるとオッセオ・インテグレーションが壊れます。
これらをすべて満たすことができれば、オッセオ・インテグレーションが獲得できる上に、長期にわたって使えるということになります。
精度の高いオッセオ・インテグレーションの条件3
・サーフェス・コンディション(インプラント体の表面)が適切であること
機械で削ったものの場合は、本来の母骨からチタンに向かって骨ができていきます。ところが、表面を粗くするように特殊な加工をした場合は、埋入した段階ですぐに血液がついて、チタンの表面のほうから母骨に向かって骨ができます。同時に母骨のほうからチタンに向かって骨ができるために、オッセオ・インテグレーションが完成する期間が従来の半分になります。
治療時間を短くするという意味では、表面を粗く削りエッチング加工をしたインプラント体のほうが有利だろうといわれています。これはフッ素やフッ酸、硫酸などの酸性処理をすることで表面を粗く仕上げたものです。サンドブラスト処理というものもあり、これはアルミ化合物やチタン化合物を表面に吹き付けて加工してあります。
表面の粗さはどのくらいがいいかを検討しましたが、最初の頃に機械で磨いた粗さが一番いいという結果になりました。これには明確な根拠などありませんが、偶然にもそれが血一番よかったという結果だったそうです。しかし現在各社がデザインの変更に合わせて表面の粗さも買えているので、そのうち基準となる表面の粗さが変わるかもしれません。
精度の高いオッセオ・インテグレーションの条件3
・サーフェス・コンディション(インプラント体の表面)が適切であること
機械で削ったものの場合は、本来の母骨からチタンに向かって骨ができていきます。ところが、表面を粗くするように特殊な加工をした場合は、埋入した段階ですぐに血液がついて、チタンの表面のほうから母骨に向かって骨ができます。同時に母骨のほうからチタンに向かって骨ができるために、オッセオ・インテグレーションが完成する期間が従来の半分になります。
治療時間を短くするという意味では、表面を粗く削りエッチング加工をしたインプラント体のほうが有利だろうといわれています。これはフッ素やフッ酸、硫酸などの酸性処理をすることで表面を粗く仕上げたものです。サンドブラスト処理というものもあり、これはアルミ化合物やチタン化合物を表面に吹き付けて加工してあります。
表面の粗さはどのくらいがいいかを検討しましたが、最初の頃に機械で磨いた粗さが一番いいという結果になりました。これには明確な根拠などありませんが、偶然にもそれが血一番よかったという結果だったそうです。しかし現在各社がデザインの変更に合わせて表面の粗さも買えているので、そのうち基準となる表面の粗さが変わるかもしれません。
精度の高いオッセオ・インテグレーションの条件2
・生体材料として適切なこと
第一の生体材料として適切という項目については、チタンを使っていることに尽きます。今まで多くの素材を使っても、生体に密着することがなかった長い歴史を見ると、いかにチタンという金属の存在がすばらしいものかが理解できるでしょう。
現在は、純チタン製、チタン・プラズマコーティング、チタン・ハイドロオキシアパタイト・コーティングなどが製造されています。
・デザイン(インプラント体の形態)が適切であること
2番目のデザインというのは、インプラント体の形です。現在口腔インプラント体として主流になっているのは、ねじ山がついているスクリュータイプのものです。ねじ山の深さや形によって生体に馴染みやすいものとそうでもないものがあります。他にも、中心が空洞になっているシリンダータイプもあります。
・サーフェス・コンディション(インプラント体の表面)が適切であること
3番目のサーフェス・コンディションというのは、スクリュー表面の目の粗さのことです。顕微鏡レベルでみると、目が粗いものと表面が滑らかなものがあります。目が粗いものほど、骨にくっつきやすいのですが、汚染や感染症を起こしやすいという弱点もあります。表面が滑らかすぎると今度は骨のくっつきが多少落ちます。
精度の高いオッセオ・インテグレーションの条件1
チタンを利用した口腔インプラントの本体は、ブローネマルク博士が開発したねじ型が現在でも主流です。
下の部分にスレッドという切れ込みがあるねじのタイプで、メーカーによって、それに改良を重ねたものなど多くのタイプが発売されています。イタリアでは約160種類余りが販売され、日本でも40種類以上のインプラントシステムが使われています。
これらはそれぞれの会社で特許を取得しているので、口腔インプラントの治療費が高いのはこうした特許料がかかっているからです。
ところで、インプラントについては、オッセオ・インテグレーションが長期的にうまくいくためには条件があります。
これは1982年にスウェーデンのアルブレクソン教授によって提唱され、現在でもインプラント治療の基本となっています。
・生体材料として適切なこと
・デザイン(インプラント体の形態)が適切であること
・サーフェス・コンディション(インプラント体の表面)が適切であること
・適切な症例の選択
・サージカルテクニック(外科的技術力)
・インプラント体に加わる咬合
以上6つが的確であることを、長期にわたるオッセオ・インテグレーションの条件として挙げています。
世界初の人間向けインプラント4
アメリカのザーブ教授は、全米の歯科大学の学長及び学部長クラスに2名ずつ出席してもらうように要請し、トロント大学で実施されていたインプラント治療のデータとアデル教授の論文を比較して、成績に差がないことを訴えました。これには参加していた学者や歯科医師が驚き、この結果、全米でインプラント治療がスタートしたのです。
日本では、1985年に当時の厚生省が承認し、実際には88年からスタートしています。
インプラント治療に関しては、5年ごとにスウェーデンのイエテボリ大学で世界的な学会が開催されています。2000年に行われた35周年にはほぼ完璧に近いところまで技術が到達したことが実証される発表がなされました。治療法の開発や、オッセオ・インテグレーションにおける学問体系の完成を示す研究レベルの高さなどが報告され、現在更なる臨床応用の開発や学問体系の拡大が進んでいます。
また、現在、口腔インプラントのみならず、体中の骨の治療にチタンが使われるようになっています。
たとえば、足を失った人には、チタン製の大腿骨を作り、義足の代わりとして使われるようになっています。耳を失った人には、耳の周りの骨にインプラントを埋入して皮膚を貫通させる装置を置いて耳を取り付ける技術も実践で使われているのです。
世界初の人間向けインプラント3
スウェーデン国内では、データが本当であるかどうかを精査するために、スウェーデン国内の3つの大学が選ばれ検証を行いました。詳しい精査を行っても問題がないことがわかり、その結果を報告し、大学はデータが正しいと結論づけました。
そこからが、スウェーデン政府の対応の早さですが、その報告を受けて、歯を欠損している人のために積極的に利用しようとインプラント治療の保険診療を適用しました。
ちなみにチタンのオッセオ・インテグレーションが証明されたのは、1979年のことです。スイスのシュレーダー教授が、骨とチタンを同時に削る技術を開発し、標本ができるようになったために、ようやく証拠として確認され、証明されるに至りました。
スウェーデンでの発表を受けて、海外でもインプラントに対する興味がわき起こってきました。1982年、カナダのトロント大学のザーブ教授は、カナダはもとよりアメリカでもこの治療法を普及させようと思いました。しかし、アメリカでは以前のインプラント治療がことごとく失敗していたため信用されませんでした。
世界初の人間向けインプラント2
世界初のチタン製のインプラントを埋入したヨスタラーソン博士は、2006年1月亡くなりましたが、それまでずっと同じインプラントを使い続けました。実に40年以上にわたり同じインプラントを使用し続けたのです。
1970年代になり、ブローネマルク博士は、1965年以降の5例の成績をスウェーデン国内で発表しようとしましたが大反対に遭いました。
「うそを言っているのではないか」
「データを捏造しているのではないか」
と中傷され、学会にも参加できず、また講演をしている最中に中止を余儀なくされるなど多くの迫害を受けました。
一方で、多くの医師や研究者がインプラントの研究を続けました。
スウェーデンのアデル教授は、1965年から1980年までの15年間ブローネマルク博士らが行ったインプラント治療のデータをとり、それをもとにしたプロトコールを1981年に学会で発表しました。
その間、下顎に1016本、上顎に986本のインプラントを埋入して、その成功率が発表されましたが、98パーセントと高い成功率となっています。
もちろん初期の頃は失敗が多かったのです。
インプラント体はチタンが骨に付くまでに4ヶ月から6ヶ月かかりますが、条件のいい患者さんに対してはインプラント埋入直後に歯を被せました。すると、40パーセントは抜けたり炎症を起こしたりと失敗が起こっています。原因は、いきなり歯を被せたことや、埋入の時に熱を持たせたことだったことがわかり、治療法を改善していきました。
この発表を受けてスウェーデン国内は騒然となりました。
世界初の人間向けインプラント1
「犬でのインプラントが成功したのだから、自分もやってみたい」と言い出した人がいます。
スウェーデンの整形外科医、ヨスタラーソン博士、31歳です。
科学者的な好奇心に加え、骨変形症のため歯がほとんどなかったので、若い頃から総義歯だったという理由もあり、彼はブローネマルク博士にインプラント埋入を依頼しました。治療は、1965年9月に行われました。
しかし、犬からいきなり人間への実験です。そっくりそのままの方法では、うまくいかないのではないかと考えました。というのも、細い顎の骨にインプラント体を埋入すると折れるのではないかと思ったのです。
そこで、下顎に7ミリのチタンのインプラント4本を埋入しました。
インプラント体が骨にくっつくまで、4ヶ月から6ヶ月間、放置する必要があります。
チタンが骨にくっつくのを待って、その後上部の歯をつけました。
インプラントは入れ歯と違って取り外す必要がない上に、噛む力をインプラントが受け止めるので、残っている自分の歯に余計な負担をかけずにすむという利点があります。
インプラントの世界第一号は犬だった4
骨とチタンの密着状態を確認するために、インプラント体に鎖を連結してつり上げても、まったくインプラント体は抜けません。100キログラムの力で引っ張っても抜けないということがわかり、チタンのオッセオ・インテグレーションは証明されました。
その後、ブローネマルク博士は、愛犬の足の骨を一部切り取り、そこに骨の代役のチタンのフレームを埋めて、インプラント体で固定したところ、チタンは生体とくっつき足の代わりを果たしました。
犬が尻尾を振って、実験室を博士と歩いている写真が残っています。まったく、普通と変らないかわいらしい犬の動作です。
犬の死後、解剖してみたところ、真ん中に空洞があったチタンのフレームの間には骨ができていて、骨とチタンはピッタリくっついていることが確認されました。
チタンという金属は、汚れやごみといった付着物がつきにくいという特質を持っています。インプラント体と骨のくっついている部分を電子顕微鏡で見ると、チタンと骨の間には100万分の1ミリメートル以下の隙間しかないということも確認されています。
チタンは生体と一度密着すると、なかなか離れないのです。