入れ歯やブリッジと違って、インプラントは何でも噛めるようになります。この快感や感動は実際に入れてみないことには実感できないものなのですが、インプラント治療の最大の利点は、噛めるようになることなのです。
噛めるようになるメカニズムは単純で、インプラントが骨と完全にくっつくからです。くっつくといっても、生物学的にではなく、物理的にくっつくのです。例えて言うならば、コンクリート壁にネジを打ち込むようなものです。
インプラントにはネジ山があり、さらに素材表面自体もザラザラに加工してありますので、表面積が10倍に増えます。このザラザラになった表面を、ご自身の骨の細胞が成長し取り囲むのです。インプラントはチタンでできているため、アレルギー反応を起こすことがなく、骨の細胞がザラザラのチタンの表面を何の抵抗もなく完全に取り囲むわけです。
そうすると、インプラントは骨の中でガチガチに固定され、ビクとも動かなくなります。
ビクともしないインプラントに被せ物をかぶせるわけですから何でも噛めると自信をもって言えるのです。
ただ、実際には確率は非常に低いのですが、噛みにくいときもあります。それは単にかぶせ物(上部構造)の形が適切でなく、うまく噛み合ってくれない場合です。その場合は、かぶせ物を適切な形に直せばいいだけのことです。
インプラントを入れたとたん、なんでも美味しく味わって食べられるようになります。この感激もまた、一緒に味わっていただきたいものです。